「Tシャツが乾くまで」で話題『愛の渇き』旧カバーで重版

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新潮社は7月31日、三島由紀夫『愛の渇き』(新潮文庫)を、TBS系金曜ドラマ「Tシャツが乾くまで」に登場した旧デザインのフルカバー版で重版すると発表した。

物語の鍵を握る一冊として注目

「Tシャツが乾くまで」は、事故で夫が行方不明となった咲子(蒼井優)と、同じ事故で妻を亡くした樹生(中島歩)を中心とした、喪失をめぐる物語である。脚本は、「silent」「海のはじまり」などを手掛けた生方美久が担当する。

劇中では、樹生の妻・あずさ(夏帆)が勤務する古書店で『愛の渇き』を立ち読みする場面が、第1話と第2話に登場する。店主(リリー・フランキー)から「不倫の話」と紹介され、ドラマの展開とどう結びつくのか、視聴者の間で考察が広がっている。こうした反響が、同書の売れ行きにもつながっているという。

旧カバー版は8月10日頃から店頭へ

現在は新装版として刊行されているが、今回重版されるのは劇中に登場した旧デザインのフルカバー版である。8月10日頃から順次、全国の書店に並ぶ予定だ。

新潮社の公式サイトでは、冒頭部分の試し読みも公開している。

嫉妬と歪んだ幸福を描く長編

『愛の渇き』は、1950年に新潮社から刊行された三島由紀夫の書き下ろし長編である。

度重なる不倫で苦しめられた末に夫を亡くした杉本悦子は、舅の弥吉や夫の兄弟家族が暮らす別荘兼農園に身を寄せる。やがて弥吉と肉体関係を持ちながら、雇われ庭師・三郎の若さと質朴な心に惹かれていく。

しかし、三郎には女中の美代という恋人がいた。嫉妬と歪んだ幸福が、物語を荒々しい結末へ導く長篇小説である。定価は737円(税込)。

世界で読み継がれる三島文学

三島由紀夫(1925~1970)は、1949年刊行の『仮面の告白』で作家としての地位を確立した。代表作に『潮騒』『金閣寺』『豊饒の海』などがあり、作品は各国語に翻訳され、海外でも読み継がれている。

■出典
株式会社新潮社のプレスリリース

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