朝ドラで注目、宇野千代の幸福論

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大和書房は、宇野千代のエッセイ『幸福人生まっしぐら』を6月10日に発売した。1980年に刊行された一冊を、新編集で初めて文庫化したものである。

生き方そのものが文体になった作家

宇野千代は1897年、山口県岩国に生まれた女流作家の草分けである。代表作に小説『色ざんげ』『おはん』『刺す』『淡墨の桜』、エッセイ『生きて行く私』などがある。

1990年には文化功労者として顕彰された。結婚と離婚を四度ずつ経験した波乱の人生でも知られ、日本初のファッション誌『スタイル』を創刊。着物デザイナーとしても活躍した。1996年に98歳で逝去している。

40年を経て初の文庫化

『幸福人生まっしぐら』は、恋に、仕事に、自分らしく生きた宇野千代の幸福論を収めた一冊だ。全五章で構成され、「辛いことでも逃げ出さない」「私はいま、仕合せである」など、彼女の人生観がにじむ言葉が並ぶ。

不幸な出来事に人生全体を塗りつぶされないこと。辛いことから逃げず、自分の方から体を寄せていくこと。困難をすり抜ける方法を考えること。その姿勢には、時代を超えて読者を励ます力がある。

中野信子による解説も収録

巻末には、脳科学者・中野信子による解説が付された。中野は解説のなかで、宇野をポジティブ・バイアスやリフレーミングを巧みに使いこなし、苦しいときも朗らかに生き切った人物であると評している。

2026年度後期の連続テレビ小説「ブラッサム」は、宇野千代を主人公のモデルとする。朝ドラをきっかけに、宇野千代という作家の言葉と生き方にあらためて注目が集まりそうだ。

書誌情報
書名:幸福人生まっしぐら
著者:宇野 千代
発売日:2026年6月10日
判型:文庫判
頁数:224ページ
定価:990円(税込)
発行元:株式会社大和書房
(プレスリリースより)

■出典株式会社 大和書房のプレスリリース
オビ写真*提供:世田谷文学館

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