株式会社新潮社は、小野不由美のファンタジーシリーズ「十二国記」の最新作『幽冥の岸』を9月17日に新潮文庫より発売する。
2019年刊行の『白銀の墟 玄の月』につづく、7年ぶりの新刊である。

35年読み継がれる大河ファンタジー
「十二国記」は、1991年刊行の『魔性の子』に始まる小野不由美の代表作だ。シリーズ累計発行部数は1,300万部を超え、日本ファンタジー小説を語るうえで欠かせない作品として読み継がれてきた。
物語の舞台は、我々が住む世界と、地球上には存在しない異世界である。二つの世界は虚海によって隔てられ、「蝕」と呼ばれる現象によってのみつながる。異世界には十二の国々が存在し、それぞれの国で天意を受けた霊獣「麒麟」が王を選ぶ。
王は天命のある限り国を治め、麒麟は宰輔としてその側に仕える。厳格な秩序のなかで描かれるのは、権力、信頼、孤独、選択をめぐる人間ドラマだ。壮大な世界設定の奥に、「生きる意味」と「信じる強さ」を問う深い主題が息づいている。
シリーズは新潮文庫版で全10点15冊に及ぶ。どこから読めばよいか迷う人は、原点となる1991年刊行の『魔性の子』か、異世界へ渡った少女・陽子の物語を描く『月の影 影の海』から手に取ってみてはいかがだろうか。
短編が照らす物語の余白
最新作『幽冥の岸』は、短編「幽冥の岸」を表題作とし、完全書き下ろし短編3編を加えた全4編で構成される。
長編が国家の運命や大きな歴史のうねりを描く形式だとすれば、短編はその陰に残された気配をすくい上げる器でもある。語られなかった時間、見過ごされていた人物の思い、世界の裂け目に沈んでいた問いが、短編形式によって浮かび上がる。
■出典
株式会社新潮社のプレスリリース
※画像は実際のカバーデザインとは異なる。


