株式会社新潮社は、一色さゆり(いっしき・さゆり)の最新刊、『モナリザの裏側』を5月20日に刊行した。

アート・ミステリーのジャンルで
一色さゆりは、1988年京都府生まれ。東京藝術大学美術学部芸術学科卒。香港中文大学大学院修了。2015年に、『神の値段』で第14回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、翌年作家デビューした。
著書として、『ピカソになれない私たち』、『コンサバター 大英博物館の天才修復士』からつづく「コンサバター」シリーズや、『光をえがく人』『カンヴァスの恋人たち』『ユリイカの宝箱 アートの島と秘密の鍵』などがある。
著者の祖父をモデルとして
2024年に発売した『音のない理髪店』は、著者の祖父の実話を基にした物語である。「日本初のろう理容師」の半生を、孫娘の若手作家が、取材を重ねて小説にしていく。
『音のない理髪店』は、2025年本屋大賞11位となり、2026年1月に発表された、第2回「あの本、読みました?大賞」では、6位にランクインしている。
名画をテーマに人生と向き合う人々を描く
『モナリザの裏側』は、ゴッホ、ムンク、モリゾ、フランツ・マルクなどの名画と出会い導かれて、自分のつまずいた人生と向き合う人々を描いた心温まる短篇集である。
物語の舞台も、パリ、ニューヨーク、ミュンヘン、オスロ、京都とさまざま。ストーリーを追いながら、絵を観に行きたくなる衝動に駆られ、旅に出かけたくなる小説である。
あの日、たった一枚の絵が、私を救ってくれたー
収録順に並べてみると、巻頭の「オスロで光の種をまく」がムンク、退廃芸術の「青い馬の瞳」、「富士山のハンマープライス」のゴッホとつづく。「千年のあこがれ」がモリゾであり、近代美術史の流れになっている。
ラストは、「モナリザの裏側」であり、末期癌の女性が娘とルーヴル美術館を訪れることが話の発端となり、彼女の秘められた過去が明かされていく。
四六判変形/240ページ、価格は、2,145円(税込)。電子書籍も販売中。

