公益財団法人角川文化振興財団は、俳句界の権威ある文学賞「第59回蛇笏賞」の受賞作を発表。栄えある賞に選ばれたのは、三村純也氏の第六句集『高天(たかま)』。贈呈式は2025年6月に東京・飯田橋で行われる。

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蛇笏(だこつ)賞は、前年1月から12月に刊行された句集の中で、最も優れたものに与えられる賞。俳句界では最も権威ある賞といわれています!

角川文化振興財団(理事長:川上量生)は、2025年4月18日、第59回蛇笏賞の選考会を東京・神楽坂の志満金にて開催し、三村純也氏の句集『高天』(朔出版)が受賞作に決定したと発表した。
蛇笏賞は、2024年中に刊行された句集を対象に選出されるもので、今回は5作品が最終候補に挙がっていた。その中で、2015年から2022年の7年間にわたり詠まれた378句を収めた『高天』が高い評価を受けた。選考委員は、高野ムツオ氏、高橋睦郎氏、中村和弘氏、正木ゆう子氏の4名が務めた。
三村氏は1953年生まれ。長年にわたり俳句界の第一線で活躍し、「山茶花」主宰として後進の指導にも尽力してきた。句集『常行』で俳人協会新人賞(2002年)、『一』で詩歌文学館賞(2019年)を受賞しており、本賞でさらなる評価を受けた形となる。
蛇笏賞の贈呈式は、2025年6月29日(日)16時より、ホテルメトロポリタンエドモント(東京・飯田橋)にて開催予定。また、選考委員による選評は5月23日発売の『俳句』6月号(角川刊)に掲載される。
文学と伝統俳句の振興に力を注ぐ角川文化振興財団の活動の一環として、蛇笏賞は現代俳句における重要な指標であり続けている。