東京創元社は2025年3月31日、人気作家・有栖川有栖、北村薫、宮部みゆきが編者を務めるアンソロジー『選んで、語って、読書会〈1〉〈2〉』を創元推理文庫より同時刊行した。読書家としても知られる3人が、それぞれの“忘れられない一編”を厳選した注目の文庫シリーズだ。

創元推理文庫の新刊『選んで、語って、読書会〈1〉〈2〉』は、有栖川有栖・北村薫・宮部みゆきの3人が編者として、それぞれ選び抜いた短編作品を収録したアンソロジーシリーズ。各巻には6編ずつの作品と、選者による推薦コメント、そして巻末には編者3名による60ページ超の座談会を収録し、読書会のような雰囲気で楽しめる内容となっている。
収録作品は谷崎潤一郎や井上ひさし、安部公房、泉鏡花など古今東西の名作から、現代作家の話題作まで幅広いジャンルを網羅。誰がどの作品を選んだかは明かされておらず、読者は想像しながらページをめくる楽しみも味わえる。
本好きにはたまらない、三者三様の視点から導かれた選書と深い読書トークは、文学の奥深さと広がりを再発見させてくれる。「読書会に参加するような感覚」で作品の魅力にじっくり浸ることができる、まさに“読む歓び”を再発見できる一冊となっている。
装画は大野隆司、装幀は東京創元社装幀室が担当。文庫ながら重厚な読み応えを備えたシリーズに仕上がっている。