株式会社小学館は、辻村深月の新作長編小説『ファイア・ドーム』(上巻・下巻)を、2026年6月5日に発売すると発表した。本作は、作家生活22周年の節目に刊行される記念作品であり、原稿枚数1,400枚にも及ぶ渾身の超大作だ。

『ファイア・ドーム』は、2019年から2023年にかけて文芸誌「STORY BOX」に連載された全25回の物語をもとに、加筆・改稿を経て完成した現代ミステリー。地方都市を舞台に、過去に起こった誘拐殺人事件を巡る噂と、人々の記憶や想像が複雑に絡み合いながら、静かに潜む“炎”が再び揺らぎ始める。
著者自身は、「大きな事件に人々がなぜ惹かれるのか」を主題に、本作を構想してきたと語っており、「事件の底に沈む炎」を描く物語として仕上げたとコメントを寄せている。
辻村深月は2004年のデビュー以来、『ツナグ』『鍵のない夢を見る』『かがみの孤城』など数々の話題作を発表し、直木賞や本屋大賞など数々の文学賞を受賞。今作は前作『この夏の星を見る』から3年ぶりの長編であり、多くの読者の期待を集めている。
特設サイトも公開中で、発売までの1年間を読者と共にカウントダウンしていく。
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