解決の瞬間から、真の物語が始まる!ドイツ発、完璧なる連作短編ミステリの誕生

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株式会社東京創元社は、エリーザ・ホーフェン『暗黒の瞬間』(浅井晶子訳)を2月12日に刊行した。

ひとつの証言が、物語を一変させる

主人公は、30年のキャリアに幕を引こうとしているベルリンの刑事弁護士エーファ。凄腕で知られる彼女が扱った事件は、どれも一筋縄ではいかないものだった。

11人が被告人となった裁判で、1人だけが無実であり、全員がそれは自分だと主張している。1人を救うために10人を無罪とすべきか。厄介だが、よくある議論だと思われた事件は、ある証言によって全く違う様相を帯びる。

同書が提示するのは、ミステリの謎解きの先にある人間存在の深淵だ。ひとつの発見、弁護活動によって平凡な裁判が異常な裁判へと姿を変え、読者の感情を激しく揺さぶる。

法律家が描く、倫理の境界線

作者エリーザ・ホーフェンは、現役のライプツィヒ大学法学部教授であり、ザクセン州憲法裁判所の裁判官でもある。法廷での実務経験と深い法律知識が、物語に独特のリアリティと緊張感をもたらしている。

編集部も「最初の短編を読み始めてすぐにただならぬものを感じて、夢中になってページをめくった」と興奮を隠さない。

なかでも「少年兵」は読み終わって呆然とするほどの衝撃だという。

ミステリの謎と人間の怖さ、エンタメの面白さと物語の深みがひとつになった、衝撃とじわじわくる凄味の両方が味わえる一冊だ。

娯楽としての謎解きの快楽と、人間の倫理をめぐる哲学的な問いかけ。その両方が緻密に織り込まれた『暗黒の瞬間』。実は、2026年最注目の新人によるデビュー作である。連作短編という形式の中で、正義と真実の境界を問い続ける物語は、読む者の内面に深く残るだろう。

■出典
株式会社東京創元社のプレスリリース

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