怪奇小説の未踏領域へ『禍(わざわい)』新潮文庫より発売

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株式会社新潮社は、小田雅久仁(おだ まさくに)による短編集『禍』を新潮文庫から発売した。

吉川英治文学新人賞と日本SF大賞をW受賞

著者の小田雅久仁は、1974年生まれ、宮城県仙台市出身の小説家。2009年『増大派に告ぐ』で第21回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、作家としてデビューする。

2013年には、『本にだって雄と雌があります』でTwitter文学賞国内編第1位を獲得した。2021年に、『残月記』を刊行し、吉川英治文学新人賞を受賞。翌年に日本SF大賞を受賞した。

『このホラーがすごい!』第1位を獲得

『禍』は、『このホラーがすごい! 2024年版』(宝島社)国内編第1位を、『近畿地方のある場所について』(背筋・著)とともに獲得した。

『禍』は、4冊目の単著となる。デビュー作『増大派に告ぐ』の刊行は、2009年。同書が単行本として刊行されたのは、2023年。文庫版の解説でも、デビューから16年経つのに単著の数が少ないが、新刊が出るたびに賞を獲得しているので、日本の出版界も捨てたもんじゃないと述べられている。

身体のパーツにまつわる怪奇小説集

『禍』に収録されている怪奇小説は、7篇。1つの話ごとに身体のパーツをモチーフにした物語になっている。巻頭の「食書」は、“書物を読む”のではなく「食う」ことに憑かれた作家の物語。全篇のプロローグ的な意味合いも含んでいる。

「食書」では口を、「耳もぐり」では耳を、「喪色記」では目をモチーフとした話が展開。そして、「柔らかなところへ帰る」「農場」「髪禍」「裸婦と裸夫」と続く。身体の部位から驚くような奇想が生み出され、まだ見ぬ世界へと読者を誘う。

文庫版/448ページ、880円(税込み)。電子書籍も配信中。

■出典
株式会社新潮社のプレスリリース

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