文藝春秋は3月23日、原田ひ香の最新小説『#台所のあるところ』を5月13日に刊行すると発表した。

深夜ドラマでつながる、6つの「わたし」
『#台所のあるところ』は、異なる立場の女性たちが「台所」を通してゆるやかにつながる連作短編集だ。
夫が海外赴任し一人残された主婦、効率優先の恋人と同棲するOL、4人の子を育てるシングルマザー……。世代も立場も異なる彼女たちの前には、深夜の30分ドラマ「台所のあるところ」があった。
料理と暮らしの知恵が息づく一冊
『三千円の使いかた』など、衣食住やお金をテーマにした作品で知られる原田ひ香。新たな作品では「台所」という場所に女性たちの人生を凝縮させる。
実用的な生活の知恵に加え、チキンソテーやしらすトースト、おやきといった家庭料理も登場する。日々の暮らしの風景が、物語に確かな手触りを与えてくれそうだ。
装画が伝える、台所の雄弁さ
カバーと扉絵を手がけるのは、『家が好きな人』『ごはんが楽しみ』で知られるイラストレーター・井田千秋。生活に寄り添った描写を得意とする同氏は、「毎日過ごす台所は、雄弁にその人を語る」とコメントしている。
ほろ苦くも温かい、「暮らし」をめぐる物語。「ままならないキッチン、ままならない人生」「半殺し」「冷凍庫冷蔵庫合わせて五台」などの目次からも、作品世界の手触りが感じられる。

