ホワイダニット(Whydunit)小説の意味・おすすめ作品を紹介

初心者

ホワイダニット(Whydunit)とは、ミステリー小説でよく用いられる用語で「なぜ犯罪が行われたのか」という意味です。

同様の用語にはいくつか種類がありますが、特に有名なのは以下の3種類でしょう。

  • フーダニット(Whodunit):誰が犯人なのか?(犯人当て)
  • ハウダニット(Howdunit):どのようにして犯罪が行われたのか?(トリック解明)
  • ワイダニット(Whydunit):なぜ犯罪が行われたのか?(動機の解明)

ホワイダニットは、単なる犯人当てやトリックの解明ではなく、犯罪の背景や動機に深く迫るのが特徴です。

犯人がどのような心理状態で犯行に至ったのか、どのような事情があったのかが物語の中心となり、読者は犯人の内面に寄り添いながら真相を知ることになります。

本記事では、ホワイダニット小説の特徴や魅力を紹介し、海外文学・日本文学の代表作を取り上げます。

フーダニットやハウダニットについて知りたい方は、以下の記事もぜひご覧ください。

ホワイダニット小説の魅力

ホワイダニット(Whydunit)とは、「Why [has] done it?(なぜ犯行を行ったのか?)」という意味のミステリー用語です。事件の動機を重視し、犯人の心理や背景を掘り下げる作品が該当します。

このジャンルの魅力は、犯罪が単なる行為として描かれるのではなく、犯人が置かれた状況や精神状態が深く描写される点にあります。

物語の中では、読者が犯人の思考や選択に共感したり、逆に驚かされたりすることもあります。犯人が判明した後も、なぜその行動に至ったのかを探ることで、ミステリーがより奥深いものとなるのです。

【海外文学】ハウダニット小説の代表作

1. 『三幕の殺人』 – アガサ・クリスティー

俳優チャールズ・カートライトが主催するディナーパーティで、老牧師が突然急死する。

事件性は疑われず時間が過ぎるが、数か月後に友人の医師が同様に急死。二つの事件の関連を疑ったカートライトは事件について調べ始める

単なる犯人探しではなく、「なぜこの殺人が起こったのか?」という点に重点が置かれており、ホワイダニットの魅力を存分に味わえる一作。

2. 『ホッグ連続殺人』 – ウィリアム・L・デアンドリア

雪に閉ざされた町で、事故や自殺に見せかけた連続殺人が発生し、犯人HOGの声明が届く。天才犯罪研究家ベネデッティ教授が立ち上がり、事件の真相を追う。

犯行の動機が巧妙に隠されており、事件が進むにつれて全貌が明らかになっていく。

単なる犯人探しではなく、「なぜこの殺人が起こったのか?」という点に重点が置かれており、ホワイダニットの魅力を存分に味わえる一作。

3. 『ロウフィールド館の惨劇』 – ルース・レンデル

物語の冒頭で、犯人とその動機が明かされるという異色の構成が特徴的な作品。

読字障害であることを隠し続けていた家政婦が、その事実を暴かれたことをきっかけに雇い主の一家への不満を募らせ、やがて友人とともに一家全員を惨殺するまでを描く。

階級や社会構造に根ざした動機が物語の鍵となり、ホワイダニットの醍醐味を存分に味わえる作品。

【日本文学】ハウダニット小説の代表作

1. 『悪意』 – 東野圭吾

人はなぜ人を殺すのか——。東野圭吾の最高峰ともいわれる加賀恭一郎シリーズの一作。

逮捕された犯人は決して動機を語らず、その真相に迫る過程が物語の核心となる。

単なる犯人探しではなく、緻密な心理描写と構成が際立つ超一級のホワイダニット作品。

2. 『三毛猫ホームズの推理』 – 赤川次郎

血とアルコール、それに女性と三拍子そろって苦手な片山刑事が、女子大生殺害事件を担当したことから、三毛猫と運命的な出会いを果たす。

ユーモラスな雰囲気を持ちながら、しっかりとした動機のある事件が描かれる一作で、日本の小説界に旋風を巻き起こした人気シリーズの第一作でもある。

複数の事件が絡み合いながらも、最終的に一つの真相へと収束していく展開が見事で、読後感が爽快な一作。

3. 『理由』 – 宮部みゆき

東京荒川区の高層マンションで一家殺害事件が発生。室内には惨殺された3人と転落死した若い男がいたが、彼ら四人の死者はこの部屋の住人ではなかった

ドキュメンタリー的手法で現代社会ならではの悲劇を浮き彫りにする、1999年 第120回直木賞受賞作。

まとめ

ホワイダニット小説は、事件の背景や動機を深く掘り下げることで、読者に新たな視点を提供するミステリーの一形態です。そのため、推理小説の中でもコアなファンが多いジャンルのひとつ。

犯人が判明した後も「なぜその行動を取ったのか」を追うことで、物語の奥行きが広がっていくような感覚が味わえるので、とってもおすすめです。ぜひ手に取ってみてくださいね。

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