河出書房新社は、小原 晩(オバラ バン)初の小説集『風を飼う方法』を3月4日に刊行した。

『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』で話題に
小原 晩は、 2022年に自費出版(私家版)にて、エッセイ集『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』を刊行した。自費出版としては、1万部を超える異例のヒット作品となり、2024年には商業出版化された。
2023年には、2冊目のエッセイ集『これが生活なのかしらん』(大和書房刊)を刊行。こちらも、ままならない生活をめぐる38編のエッセイであり、ベストセラーとなった。
小原 晩初の小説集
『風を飼う方法』は、ユニークな視点を通して描かれる、エッセイとはひと味違った広がりを持つ鮮烈な物語が並ぶ。文芸誌に発表した短篇を3作、新しく書き下ろした掌編1作を収録している。4つの作品が描き出す、人生の物憂さと微光。
収録作品は、「けだるいわあ」(初出:「スピン/spin」第6号)、「水浴び」(初出:「新潮」2025年2月号)、「風を飼う方法」(初出:「文藝」2025年秋季号/「今日はユーカリ食べちゃったから眠くて眠くて」改題)の3作品。「カリフラワー」が書き下ろしである。
「けだるいわあ」には、「唐揚げ弁当」が登場するので、『ここで唐揚げ弁当を食べないでください』を楽しんだ読者は、期待値が上がるだろう。
同書の終わりの話となる「風を飼う方法」では、絶望を抱えたまま暮らしている百子は“吹かれたいときに吹いてくれる風”に巡り合い、飼う方法が見つかるだろうか、と心配しながら、ページをめくる。
白くシンプルでありながら目が留まる装幀
装幀は、シーンを横断して活躍する気鋭のグラフィックデザイナー/映像ディレクターの岡本太玖斗。
一見シンプルながら細部に工夫を凝らし、孤高の存在感を際立たせた装幀、造本も圧巻である。
四六変判/並製/120ページ、税込み1,650円。電子書籍は、近日中に発売予定。

